こんにちは、みやびのです。
今回は、「IT業界の人材不足の実情」というテーマでお話します。
ネットやテレビのニュースでIT人材の不足が問題となっていますよね。
「IT業界は人材が不足しているらしいし私も参入しよう」
と考えている人は多いと思います。
が、ちょっと待ってください。
IT業界の人材不足の実情を理解していますか?
インフルエンサーの情報だけ信じて自分で考えることを放棄したらだめですよ?
今回は、「IT企業の人材不足の実情」と「未経験者はどこを狙うべきなのか」の2点について紹介します。
もちろん私の情報だけ信じるのもダメです。IT業界に入りたいのであれば自分で徹底的に調べてIT人材不足の実情を見極めましょう。
目次
IT企業の人材不足の実情
IT企業が人材不足なのは事実です。
しかし、IT人材の不足の要因は1つではなく、主に以下の2つがあります。
・高度な知識を持った人材の不足
・慢性的な人材不足
わざとなのか知りませんが、インフルエンサーや企業がごっちゃにして説明しているので注意しましょう。
高度な知識を持った人材の不足
ニュースやネットで話題になっているのは「高度な人材や専門知識を持った人材の不足」です。大企業や最先端の技術を取り扱っている企業で大きな問題となっています。
ぶっちゃけ中級者以下のエンジニアであれば腐るほどいます。人が足りないどころか余っており、仕事がなくて困っている人も多いです。
しかし、機械学習に詳しい人材や高度なプログラミングの知識を持った人材ともなるとかなり数が少なくなります。
10年以上実務経験がある人材や何年もプログラミングを勉強している人でも、簡単には到達できない領域です。当然未経験者が参入できるような場所ではありません。
もちろん最終的な目標を高度な人材とするのはよいです。が、未経験者がいきなりここを目指してもうまくいきません。
慢性的な人材不足
地方の企業や中小企業は慢性的な人材不足を抱えている会社が多いです。
慢性的な人材不足は何十年も前から企業が抱えている問題であり、最近叫ばれている人材不足とは全く関係ありません。ごっちゃにしないようにしましょう。
そして未経験者が狙うならこういった慢性的な人材不足を抱えた会社です。
中小企業や地方の企業であれば応募者自体が少ないので、例えスキルが低い人材であっても雇ってもらえる可能性はあります。
もちろん大企業や最先端の企業よりは年収が落ちます。
でも、プログラミングをちょっと勉強したくらいで高額な報酬を得るのは無理です。
中小企業でもよほどひどい企業に当たらない限りは3年くらいで十分な実務経験が積むことは可能なので、まずは経験を積みつつしっかりと勉強しましょう。
年収を上げるのはそれからです。
未経験者がIT企業に入る時のポイント
・地方の企業を狙う
・中小企業やベンチャー企業を狙う
・直接応募する
・現在の仕事の経験をフル活用する
・情熱は時に実力を超える
全部採用する必要はなく自分の将来設計に合わせて選んでください。
できるものから取り入れてみましょう。
地方の企業を狙う
都心の企業はライバルが多いです。さらに優秀な人や実務経験者が集まってくるので未経験者では太刀打ちできません。
一方、地方の企業であれば慢性的な人材不足の企業も多いです。多少実力の低い人材であっても選考には通りやすくなります。
私も最初は都心の企業を狙っていましたが、たまたま就職イベントの会場で出会った地元の企業の担当者と地元話で意気投合し、地方企業に入社を決めました。
中小企業やベンチャー企業を狙う
大企業に入ろうと思うと高度な知識や実務経験がないとなかなか難しいです。そして大企業は入社後もライバルが多いので意外と実務経験が積めなかったりします。
大企業は人数が多いので自分にチャンスが回ってくる可能性も低いです。よほど実力がなければ優先的に仕事が回ってくることはありません。仕事が回ってこなければ実力も尽きませんし、実績も増えないのでチャンスをもらった人とどんどん突き放されていきます。
一方中小企業やベンチャー企業であれば、人数が少ないので入社後すぐに第一線に投入させる可能性も高いです。実力がないうちから現場に出るのでめちゃくちゃ苦労しますが、その分確実にレベルアップもできます。
直接応募する
転職サイトに掲載している企業はライバルだらけなので未経験者が選考を通るのはなかなか難しいです。しかし、転職サイトに掲載されていないような企業に直接応募をする場合は実力不足でも選考に通る可能性があります。
何らかの事情(主にお金の問題)で転職サイトに掲載していない企業は多いからです。
求人活動って予想以上にお金がかかります。
転職サイトや転職エージェントに掲載する場合はお金がかかりますし、転職が決まったら成功報酬を払う必要があります。
転職サイトなどは応募者が無料で利用できる場合も多いですが、それでも成り立っているのは求人募集している企業がお金を払っているからです。
また、人材を選ぶために時間を割かなければなりませんし、資料作成もしなければならないので人件費など諸経費も結構かかります。
上記のように求人掲載にはお金がかかるので、お金がない企業は求人を一定期間しか掲載しないかそもそも掲載していない企業も多いです。
そういった企業のホームページを見て求人募集をしていないかチェックしましょう。
企業を探すのはかなり手間ですし、直接自分で連絡をしなければならないので転職サイトと比較するとハードルが高いですが、その分ライバルも少なく選考に通る可能性は転職サイトと比較すると高くなります。
現在の仕事の経験をフル活用する
Twitterを見ていると常々思うのですが、なんでみんな輝かしい実績があるのにプログラミングを勉強しているんですかね?
IT企業に入りたいだけならプログラミングなんて勉強しないで自分の手持ちのカードで勝負しましょう。そちらのが勝算が高いです。
自分の実績を活用する方法はいくつかありますが、例えば以下の方法があります。
・同じ職種または関連した職種でIT企業に就職する
・専門家として転職する
前者は至って単純で、現在営業をやっているなら営業としてIT企業として転職する方法です。同じ職種であれば実績もありますし、例え違う業界であっても転職できる可能性はあります。
また、教育関係や接客業が前職であるなら、営業として採用してもらえるかもしれません。
私が以前いたIT企業でも前職接客業から営業として入社した30代の女性がいました。
営業に限らず、求人情報をチェックして「どんな人材が求められているか」と「自分の実績がその人材にマッチするか」ということを細かくチェックしましょう。
後者は、特定の業界の専門家として転職する方法です。
例えば営業を現在やっている人であれば営業システムを開発している会社に「営業の専門家」(または「営業の専門家兼エンジニア」)として転職します。
中小企業の場合は特にですが、他業界の専門家が少なく苦戦している会社は多いです。
こういった専門家不在の会社に業界の経験者が入れば業界が抱えているリアルな問題を共有することができます。
情熱は時に実績を超える
プログラミングの勉強はしていた方がいいですし、何らかの実績があった方が有利なのは確かです。
しかしそれ以上に必要なのは情熱です。
「御社のシステムを見て感激した。是非貢献したい」
「御社の掲げている理念は素晴らしいです。是非協力させてください」
とか言われたら実力とか関係なく雇いたいって企業もでてきます。
もちろん嘘を言ってはダメです。本気で言わない空っぽの情熱なんてすぐ見抜かれます。
情熱を持てるくらい素晴らしいシステムを探してみてください。
経営者がびっくりするくらい情熱を語ってみてください。
情熱は時に実績を超えます。
終わりに
IT業界は人材不足と言われていますが、求められているのは「高度な人材」であり、未経験者ではありません。
一方で、地方企業や中小企業は慢性的な人材不足を抱えているので未経験者でもチャンスがあります。
わざとなのか、ごっちゃにして説明している企業やインフルエンサーもいるので気をつけましょう。
高度な人材になることを目指す方であってもまずは地方企業や中小企業で実績を積むのがおすすめです。企業で基本的なプロジェクトについて学びつつ、自主的なプログラミングの勉強も進めましょう。
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