前回「Python初心者が理解しておくべき変数の3つの役割」にて変数の役割について説明しました。
まだ読んでいない方は「Python初心者が理解しておくべき変数の3つの役割」を先にお読みください。
今回は関数の役割について説明します。
関数の役割は以下の3つです。
- 処理の中身を知らない人でも使えるようにする
- プログラムの修正の手間を削減する
- 一連の処理の意味や役割を明確にする
関数の役割を理解し、関数をうまく活用すれば効率的なプログラム処理を作ることができます。
※関数の基本について、この記事では簡単な説明しかしません。
関数の基本や使い方を詳しく知りたい方は参考書や公式ドキュメントを熟読してください。
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関数とは
一連の処理をまとめたものです。
引数と呼ばれるパラメータに与える値によって実行する処理や出力する結果を変えることができます。
前回「Python初心者が理解しておくべき変数の3つの役割」で使用したprint()も関数の一つです。
print()のようにPythonに標準で呼び出せる関数だけでなく、自分で新たな関数を定義することができます。
以下のように「def」で定義すれば呼び出すことができます。
# 関数の定義 「x」、「y」を引数と呼ぶ def addition(x, y): # 「return」には戻り値が返る return x + y # 関数の呼び出し a = addition(1, 2) print(a)
出力値:3
関数の役割1:処理の中身を知らない人でも使えるようにする
関数を使う最大のメリットは処理の中身を知らない人でも使うことができる点です。
例えばprint()関数はどのような処理を実行しているでしょうか?
実は私もよく知らなかったりします。
でもprint()関数を使えば画面に文字を表示できることはわかっています。
関数を使う場合はそれでいいのです。
ハサミがどのような原理で紙を切るか知らない人でも「紙を切ること」はできます。
構造を知らなくても使い方がわかればいいのです。
関数も同様で実際に中で行われている処理を知らない人であっても「引数(入力する値)」と「戻り値(出力される結果)」を知っていれば何の問題もありません。
関数の役割2:プログラムの修正の手間を削減する
関数には変数と同様、「プログラムの修正の手間を削減する」という役割があります。
変数に場合は一つの値や処理しか格納できませんが、関数は一連の処理を定義することが可能です。
関数を用いないでもプログラムを作ることは可能です。
しかし、同じ処理を何度も書くのは手間です。
さらに関数を使わないと修正が必要となった場合は全ての処理を修正しなければなりません。
複数の処理の修正は非常に手間である上に修正漏れの可能性があります。
よく使う一連の処理を関数化しておけば、その関数を直すだけで全ての処理を修正できます。
関数の役割3:一連の処理の意味や役割を明確にする
これも変数と似た役割です。
関数化することで、一つのまとまった処理の意味や役割を明確にすることができます。
例えば、以下のの2つの処理は見ただけでは同じかどうかわからない処理です。
# 処理1 a = 1 c = a + 1 # 処理2 b = 2 d = b + 1
関数を使えば同じ処理であることが明確になります。
def hosei(x): return x + 1 a = 1 b = 2 c = hosei(a) d = hosei(b) print(c) print(d)
実行結果
2
3
繰り返し使う予定のない関数であっても関数化しておくことでどのような意図の処理か明確にできます。
意図の汲み取りにくい長い処理も関数化を検討しましょう。
終わりに
関数の役割は以下の3つです。
- プログラムの修正の手間を削減できる
- 処理の中身を知らなくても呼び出すことができる
- 一連の処理の意味や役割を明確にできる
Pythonのプログラムは関数を作らなくても動かすことはできます。
しかし、より効率的にプログラム開発を行うためにはやはり関数の力が必要です。
関数の役割を理解してより効率的なプログラムを目指しましょう。
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