本記事では2020年からの基本情報技術者(FE)の変更点と対策方法について紹介します。
2020年10月の情報処理試験から基本情報が改定されました。かなり大幅な改定となったので対策は必須です。
まず午前問題は数学よりの問題に変更。

これまでは計算問題を避けても合格可能でしたが今後は数学は避けて通れない問題となります。

午後問題はプログラミングやアルゴリズムが各25点となるので、プログラミングスキルの重要性がかなり増しています。

今までは他の分野が満点なら合格は可能でしたが、今後はプログラミングとアルゴリズムで得点できないと合格不可能。

また、情報セキュリティが必須化され、配点も20点となりました。
必須問題だけで7割となります。

プログラミング・アルゴリズム・情報セキュリティの3つをしっかりと勉強しておきましょう。

そしてプログラミングの選択問題にPythonが追加されます。
Pythonは初心者でも取り組みやすい言語なのでこれから受ける人はPythonか表計算の2択で考えて良いですね。
本記事の内容は以下の通り。

・2020年10月のFE変更点まとめ
・2020年10月の基本情報技術者(FE)対策
・CBT方式の導入

2021年の変更点まとめ>>2021年からの基本情報技術者(FE)変更点まとめ+対策

2020年10月のFE変更点まとめ

変更点
2020年の変更点は以下の通り。

・午前問題の数学系問題出題比率見直し
・7問回答から5問回答に変更
・プログラミング・アルゴリズムの配点変更
・プログラミング選択にPythonが追加
・情報セキュリティが必須問題に変更

最も大きいのは「プログラミング・アルゴリズムの配点変更」ですね。
数学よりになったので文系エンジニアにはつらいですが、対策はしやすくなったので「難易度が下がった」というのが私の印象です。

変更点の詳細は「IPAの公式サイト プレス発表 基本情報技術者試験における出題を見直し」をお読みください。

午前問題の数学系問題出題比率見直し

数学系の出題比率が多くなるようです。
これまでは常識で解けるような問題も多かったですが、計算や確率の問題がより多く出題されるようになると予想されます。

数学が苦手な人はこれまでよりも得点しにくくなりますが、分野が絞られるということは「対策を打ちやすくなる」ということでもあります。

試験はCBT形式のため出題内容は公開禁止とのことです。過去問は公開されていないので、どうにか出題の雰囲気を入手できないか模索中。

出題内容は調査中ですが、難易度そのものが上がることはないと思うので数学系の問題を中心に勉強すれば大丈夫そうですね。

流石にこれまでと全く違う傾向の問題は出さないと思うので、基礎知識をしっかりとつけておけば合格できるはずです

過去問を中心に勉強しつつ、解説を念入りに読みこんで内容を理解しておきましょう。

7問回答から5問回答に変更

回答数が7問から5問に減りました。それに伴って選択問題も5問選択から2問選択+情報セキュリティ必須化に変更となりました。
出題数が減ったことでそれぞれの問にかける時間が増えた反面、各問の比重が大きくなっています。
特に必須問題だけで7割の配点が割り当てられているので必須問題は確実に解けるようにしておきましょう。

プログラミング・アルゴリズムの配点変更

なんとプログラミングとアルゴリズムの配点が各25点となりました。
随分思い切った変更をしましたね。
プログラミングとアルゴリズムで50点なので仮に他の問題が満点でも10点足りません。
まあ、満点を取れることはまずないと思うので、少なくともプログラミング+アルゴリズムで30点以上は欲しいですね。
これまでプログラミングやアルゴリズムで得点できていたのになかなか合格に届かなかった人には朗報と言えます。
逆にプログラミングやアルゴリズムで得点できていない人はこれまで以上に勉強を頑張らないといけません。
アルゴリズムとプログラミングの勉強方法はこちらにまとめています。

プログラミング選択にPythonが追加

プログラミングの選択問題にPythonが追加となります。
PythonはVBAと並んで取り組みやすい言語なので、言語が決まっていない人はこの2択から選ぶのがおすすめです。
ただし、Pythonは2020年10月が初めてなので参考となる過去の出題がないのが難点。
問題集などに予想問題は出ると思いますが、不安な場合は見送った方がいいかもしれません。
Pythonを見送る場合はVBA+EXCELで実践できる表計算がおすすめです。

情報セキュリティが必須問題に変更

昨今の不正アクセス化の巧妙化していることを考慮してか、情報セキュリティが必須問題となり配点も20点となります。
必須問題だけで70点も配点が割り当てられるわけですね。
つまり情報セキュリティ・プログラミング・アルゴリズムの3つを集中的に勉強しておけばかなり合格に近くなります。

2020年10月の基本情報技術者(FE)対策

本の山
以下の3点について説明します。

・午前問題の対策
・午後問題の対策
・Pythonはどのような問題が出題されるか?

必須問題のプログラミング・アルゴリズム・情報セキュリティだけで7割となったのでかなり対策が打ちやすくなりましたね。
この3つを集中的に勉強しておけばかなり合格に近くなります。
逆にこの3つで得点できないとどうやっても合格できません。

午前問題の対策

試験は2020年4月が初なので確実なことは言えませんが、基本的にこれまでと同傾向の問題が中心で数学系の問題の比率が多くなるだけだと予想されます。

これまで通り過去問ベースで勉強すればOKですが、数学系の問題の出題が多くなるので計算問題は一通り解けるようにしておきたいですね。

出題傾向が変わったため過去問暗記法での合格は今後難しくなりそうですね。

試験要綱や予想問題集などを活用して出題されそうな分野を把握して勉強するしかなさそうです。

計算問題が苦手という方は必ず一通りの公式を覚えておきましょう。

基本情報技術者(FE)の午前問題で70点以上を取るための勉強方法
基本情報の過去問を暗記するための8つのポイント

午後問題の対策

必須問題のプログラミング・アルゴリズム・情報セキュリティだけで7割なので、この3つで高得点が取れればほぼ確実に合格できます。
必須問題が増えた上に配点も高いので以前の試験より対策が打ちやすいですね。
まずはプログラミング・アルゴリズムを集中的に勉強して確実に点が取れるようにしましょう。
少なくともこの2つで点が取れないと今まで以上に合格が難しくなります。
プログラミング・アルゴリズムで点が取れるようになったら情報セキュリティの勉強をし、こちらも高得点を取れるようにしておきましょう。
マネジメント・ストラテジ・ソフトウェア設計などは知識が少なくても解けるのでプログラミング・アルゴリズム・情報セキュリティを勉強しているだけでも十分合格圏内に入れます。
基本情報技術者(FE)の午後問題で70点以上を取るための勉強方法

Pythonはどのような問題が出題されるか?

出題は来年が初なので確実なことは言えませんが、他のプログラミングと同様にソースコードの穴埋め問題だと予想されます。
選択問題は「問題の難易度=プログラミングの難易度」とも言えるので言語の内容が低いPythonの場合、問題の難易度も低くなりそうです。
基本的にPythonでプログラミングがができる人なら問題なく解けます。他の言語やアルゴリズムの過去問で練習しつつ、Pythonで実際にプログラムを作ってみましょう。
とは言えやはり出題傾向がわからないと対策がしにくいので次回は見送るのも手ですね。
Pythonが基本情報技術者(FE)に追加!対策方法まとめ

CBT方式の導入

基本情報技術者はCBT方式による受験となりました。

CBT方式はコンピュータによって受験する方式でこれまではITパスポートで既に行われていた方式です。

※CBT方式の出題内容の口外は禁止されているのでSNSなどで感想を呟く場合は注意しましょう。

詳細は「【緊急事態宣言に関する重要なお知らせ】令和2年度基本情報技術者試験(CBT方式)の受験に関して」(公式)をお読みください。

終わりに

2020年10月の変更点は以下の通り。

・午前問題の数学系問題出題比率見直し
・7問回答から5問回答に変更
・プログラミング・アルゴリズムの配点変更
・プログラミング選択にPythonが追加
・情報セキュリティが必須問題に変更

全体的に数学よりになるので文系エンジニアには少々つらい変更ですが、分野が偏るので対策は打ちやすくなります。

特に午後問題は必須のプログラミング・アルゴリズム・情報セキュリティだけで7割となったのでこの3つを勉強しておくだけでもかなり合格に近くなりますね。

これまでも情報処理試験は何度か改定されていますが、今回はかなり大きな変更でした。
合格しやすくなった人もいれば、合格が遠のいた人もいるかもしれませんが、難易度は下がった印象なので諦めずに勉強を頑張ってください。

2021年の変更点まとめ>>2021年からの基本情報技術者(FE)変更点まとめ+対策
基本情報技術者試験まとめ>>基本情報技術者(FE)の対策まとめ