基本情報技術者試験の対策方法をまとめている記事です。
午前問題は問題集を繰り返し解きまくれば合格圏の6割は余裕だと思うので主に午後問題についてまとめる予定です。
変更点については「2020年4月の基本情報技術者(FE)変更点まとめ+対策」をお読みください。
Table of Contents
基本情報技術者の午前問題の対策
・午前問題の配点と合格ライン
・午前問題の勉強方法
・受験時のポイント
の3点について解説します。
午前問題の配点と合格ライン
午前問題の出題は80問で合格ラインは6割以上です。全ての問題が一律1.25点で同じです。
なので単純に6割(48問)正解すれば合格できます。
60点ぎりぎりだとちょっとのミスで不合格になる可能性があるので、70点(56問)以上の正解を目指しましょう。
午前問題の勉強方法
コンピュータ関係の問題だけではなく常識的な問題も多いので何も勉強しなくても4割〜5割は取れると思います。(もともとの学力によって当然上下するので参考程度に)
問題は割と毎回同じような問題が出るので過去問を解くのが非常に有効です。
過去問題集を1、2冊買って丸暗記するつもりで何回も解いていればいずれ合格圏には届きます。
間違えた場合はもちろん、正解した問題についても解説を読んでおきましょう。
わからない用語があれば全てノートにメモします。
解説を読むだけで不十分だと思ったらネットで調べたり参考書を買って勉強したりしましょう。
受験時のポイント
試験時間は2時間30分あります。見直しの時間を考えても十分過ぎますね。
1問1分平均で解いた場合80問なので80分です。
30秒くらいで解ける問題も多いですが、逆に1分以上かかる問題もあります。
すぐ解ける問題でも時間がかかる問題でも配点は同じです。
よって時間がかかりそうな問題は飛ばしてすぐ解ける問題をどんどん解いていきましょう。
※問題を飛ばす場合はマークがずれないように注意
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基本情報技術者の午後問題対策
午後問題も過去問題集を解くのが有効ですが、アルゴリズムとプログラミングの選択問題については過去問を解くだけだと得点が難しいです。
実際にプログラムを書いて動かしたり、机上でトレースしたりしてプログラムの処理を追う練習をしましょう。
分野名 | 配点 | 必須/選択 | おすすめ勉強方法 |
情報セキュリティ | 20点 | 必須 | 過去問2~3年の暗記 |
ハードウェアとソフトウェア | 15点 | 選択※1 | 過去問2~3年の暗記 |
ネットワーク | 15点 | 選択※1 | 過去問2~3年の暗記(IPアドレスやポート番号のルールの理解は必須) |
データベース | 15点 | 選択※1 | 過去問2~3年分の暗記+SQL文について理解する |
ソフトウェア設計 | 15点 | 選択※1 | 過去問2~3年分の暗記+長文を読む練習 |
ストラテジとマネジメント | 15点 | 選択※1 | 過去問2~3年分の暗記+長文を読む練習 |
アルゴリズム | 25点 | 必須 | 過去問+プログラムを書く+机上トレース |
プログラミング選択 | 25点 | 選択※2 | 過去問+プログラムを書く+机上トレース |
※1 「ハードウェアとソフトウェア」、「ネットワーク」、「データベース」、「ソフトウェア設計」、「ストラテジとマネジメント」から4問出題され、2問を選択
※2 プログラミング選択は「C言語」、「Java」、「Python」、「アセンブラ」、「表計算」から1つ選択
午後問題の配点と合格ライン
午後問題は5問回答で6割以上正解で合格です。
2020年4月から配点が変わり、
・情報セキュリティ(必須問題):20点
・アルゴリズム(必須問題):25点
・プログラミング(必須問題):25点
・選択問題:2問選択各15点
となりました。
上記の通り必須問題だけで7割以上です。
そしてアルゴリズムとプログラミングだけで5割なのでこの2つの正答率が高くなければ合格がかなり難しくなりました。
一方で必須問題だけで7割となったので対策を打ちやすくなります。
7問回答から5問回答に減ったので回答時間にだいぶ余裕もできました。
情報セキュリティ
2020年4月より配点が20点となりました。
昨今の不正アクセスの巧妙化を鑑みてのものだと考えられます。
プログラミング以外では他の問題よりも重要度が増したので優先順位を上げて勉強しましょう。
情報セキュリティの勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
選択問題(前半戦)
前半は4問中2門から問題を選択するという方式です。
必須問題(アルゴリズム+プログラミング+情報セキュリティ)で配点7割となった関係で重要度が一気に下がりました。
まずは、必須問題を重点的に勉強し、一段落ついたら選択問題の勉強をしましょう。
- 基本情報技術者(FE)の午後問題の基本的な勉強方法
- ハードウェアとソフトウェアの勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
- ネットワークの勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
- データベースの勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
- ソフトウェア設計の勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
- ストラテジとマネジメントの勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
アルゴリズム
アルゴリズムは必ず解く必要がある問題です。2020年より配点は25点となったため、より重要度を増しました。
アルゴリズムが得点できるかどうかは合格に大きく影響します。
他の問題と違って過去問を解くだけだと厳しいです。実際にプログラムを組んだりトレースで処理を追う練習をしましょう。
アルゴリズムの勉強方法〜基本情報技術者試験対策〜
選択問題(プログラミング)
アルゴリズムと同様2020年より配点は25点となったため、より重要度を増しました。
アルゴリズムと同様に過去問を解くだけだと厳しいです。実際にプログラムを組んだりトレースで処理を追う練習をしましょう。
よって簡単にセットアップできるプログラミング言語を選んだ方が良いでしょう。
EXCELで勉強ができる表計算が特におすすめです。2020年4月よりPythonも試験に導入されるのでPythonでの受験もおすすめです。
仕事と関係ある言語という理由で選ぶのはやめましょう。特にC言語で合格するのはかなり難しいです。
私はCを選び続けたせいで何回も落ちました(笑)
プログラミング選択問題の勉強と対策〜基本情報技術者試験(FE)〜
午後問題のポイント
午後問題の回答時間は午前問題と同じく時間は2時間30分です。2020年から5問回答となったので見直しの時間を含めても十分な時間があります。
頭から解くでも良いですが、配点や集中力を考えると「アルゴリズム」と「プログラミングの選択問題」を先にやった方が良いです。
私は「頭から解いたせいでアルゴリズムやプログラミングの問題を解く前に集中力が切れた」ということが何度かあります。
前半の選択問題と情報セキュリティの問題は午前問題の延長なので、午前問題が合格できるレベルであれば20~30点くらいは取れると思います。
午前問題より少し難しいですが、じっくりと問題を読めば解ける問題が大半です。
10分くらい見直しの時間を残しましょう。
午前と同様マークがしっかりされているかチェックします。選択問題のチェックもあるので忘れないようにしましょう。
・受験番号はきちんとマークされているか
・問題と回答のマークがあっているか
・マークを消した場合綺麗に消えているか
・選択問題は正しくマークされているか
・回答した場所は正しいか
ギリギリまで頑張っても受験番号が間違っていれば0点です。
回答がギリギリな場合でも10分前には一度手を止めてマークをチェックしましょう。
◆おすすめ参考書
参考書は分野別にページが並んでいる本がおすすめです。
出題順の問題集でも良いですが、出題の分野がばらけているのでちょっと勉強しにくいです。
基本情報技術者を取得する3つのメリット
自信につながる
資格取得は自分の実力の証明になります。他人からの評価も多少は上がりますし、何より「自分はこれだけのことができるんだ」という自信につながります。
「エンジニアなら基本情報くらい持ってて当たり前」
と言う人もいるかもしれませんが、基本情報は決して簡単な試験ではありません。
他人の評価なんてどうでもいいです。
合格したら素直に頑張った自分を褒めましょう。
自分で自分で褒めることが自信につながり、更なるあなたの価値向上へとつながります。
可能性を広げる
基本情報を取得すれば確実に可能性が広がります。
それは転職の選考かもしれませんし、会社での出世かもしれません。
私の場合は転職の選考でした。企業側の事情は知らないので実際のところはわかりませんが、基本情報を持っていたことで書類選考が通りやすくなった可能性は高いと考えています。
基本情報は取らなければ仕事ができないわけではありませんし、資格を重視しない会社も多いですので、「確実にこの場面なら役立つ」というものは存在しません。
しかし、持っていて有利になることはあっても不利になることはありません。
基本情報の取得は確実に可能性を広げてくれます。
人生に小さなきっかけを与える
大きな決断をするのは非常に難しいです。
私も転職しようと思ったものの長い間決断できずにいましたが、基本情報に合格という小さな成功体験をきっかけとして決断することができました。
資格取得は人生を変える小さなきっかけを与える手段の1つです。成功体験としては小さなものですが、大きな決断をするときの判断材料として役立ちます。
取得するのは基本情報ではなくてもよいです。
さらに高度な応用情報・ITスペシャリストでもいいですし、MicroSoftのベンダー資格でも構いません。
もっと言うとIT関連以外の資格でもよいです。
流石に自分の将来に関係のない資格を取得することはおすすめしませんが。
何か大きな決断をしたいけど迷っているという方は自分の将来に役立つ資格を1つ取得してみましょう。
小さな成功体験が決断の判断材料となります。
私が基本情報技術者に合格してよかったと思うこと
・転職の決断の役に立った
・転職の書類選考の役に立った
・ブログ記事のネタになった
上記の通り、直接的に役立ったのは転職の時のみです。
転職自体も企業側の判断なので本当に効果があったのかは微妙なところですが。
転職の決断の役に立った
基本情報に合格したことで自信がつき、転職の決断がつきました。これが私にとっては基本情報を取得したことによる最も大きな恩恵です。
恐らく合格しなければ今も転職を決断できずにいたかもしれません。
資格取得自体は小さな変化ではありません。
しかし、小さな変化は大きな決断をするためのきっかけになります。
きっかけがなければ決断するのは難しいです。
大きな決断をする前に小さな変化できっかけを作ることは大事だと感じました。
転職の書類選考の役に立った
これに関しては「たぶん役に立っただろう」と勝手に思っているだけです。
選考は企業側の担当者がやっているので実際のところはわかりません。
書類選考担当者も忙しい方が多いので機械的にチェックしている場合も多いです。実績が同レベルなら資格の有無で判断する場合もありえます。
少なくとも資格を持っていない人よりも持っている人の方が有利なのは確実なので、1つでも多い会社の書類選考に通りたい場合は資格を取得しておくのがおすすめです。
私が転職する時も比較的多くの会社で書類選考を通過できたのは「基本情報」の影響が少なからずあったと思います。
ブログ記事のネタになった
本記事がまさにそれですが、落ちまくったお陰でブログの記事として書けることもたくさんあります。
2、3回落ちてから合格した人はたくさんいると思いますので、そういった人が書く記事はありきたりなものになりやすいです。
が、私のように10回以上落ちた末に合格し、なおかつそんな失敗談をネタに記事を書く人はなかなかレアですね(笑)。
なので落ちまくっている人の気持ちもわかりますし、落ちまくっている人でもどうすれば合格できるかについても知っています。
そういった自分の経験を記事にし、落ちまくっている人の助けになればよいと考えています。
終わりに
基本情報技術者は過去問を繰り返し解けば大半の問題は理解できるようになります。アルゴリズムやプログラミングは過去問だけだと厳しいので実際に組んだりトレースしたりするのがおすすめです。
午前問題は全て4択で80問しかないので時間的にかなり余裕があります。
配点は同じなので一つの問題に時間をかけずに1分くらい経過したら次の問題に移るようにしましょう。
午後問題は配点や集中力を考えると頭から解くのはおすすめできません。
配点の高いアルゴリズムやプログラミングから解くのがおすすめです。
プログラミングのスキルアップ方法まとめ>>プログラミングのスキルアップ方法まとめ
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